当院では、虫歯治療はスウェーデンのカリオロジー学に基づいて診断し治療を進めていきます。
カリオロジーとは、なぜ虫歯になってしまったのか、虫歯を予防するためにどうしたら良いかということを学ぶ学問です。
日本の虫歯治療では、虫歯の診断をしてから削るということから始まります。
しかし、虫歯になった理由を患者様本人が理解するまでは削るべきではないと考えています。
なぜなら削って詰める行為は対処療法であるため再発や他の歯で虫歯ができるかもしれません。
なぜ虫歯ができたのかを一緒に考えて虫歯を新たに作らないようにすることが一番大事です。
当院では以上の事を診療の基本方針としております。
患者様の歯を長持ちさせるために歯は極力削らない、という考えです。しかし、むし歯で痛みが出てしまった歯、古い詰め物の中でむし歯が進行した場合やむし歯の進行が深い場合は神経の処置をしなければいけません。
歯は一度削ってしまったら元に戻す事は出来ません。削って詰めた時から歯の寿命は短くなります。削ってまた詰めての治療を繰り返していけば歯は当然弱くなっていきます。
実は、日本の歯科医師は新しいむし歯を削るよりも古い詰め物のやり直しという治療に時間を多く費やしているのです。これは、材料の質も問題もありますが、むし歯の原因を知らずにきてしまったことが日本に予防歯科の考えが浸透してないことが大きな原因です。
まずは、経過観察が必要か削る処置が必要かを見極めることがとても難しいのです。
新しく出来てしまったむし歯がどのステージにあるかを診断することが大切です。
患者様個人個人がどれだけ虫歯になるリスクを持っているかを知るために、当院では唾液検査を実施しております。
唾液検査はスウェーデンで開発されたカリオグラムというむし歯リスク分析ソフトを用いて患者様一人一人に合わせて提供させていただきます。
生活習慣や歯磨きの状況、虫歯菌の数、唾液の質の観点から科学的に分析することでむし歯のリスクを知ることができます。
予防処置は、ただ歯ブラシをしていたらむし歯を避けられるのではないのです。人それぞれ唾液の性質や歯の質は異なります。
むし歯治療の前に自分のお口の状態を知っていただいてから予防処置を行うことで極力むし歯治療の介入を最小限にしていきます。
コンポジットレジンの詰め物(1回目) | 約9年もつ |
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コンポジットレジンの詰め物(2回目) | 約4年もつ |
歯が痛くなって、歯医者にかかり、診てもらうと根が腐っていることにもなる。
特に、つめものをしているときこそ、早期発見、治療が重要。
虫歯の始まりです。この時点で痛みなどはなく、
歯磨きやフッ素などで自然治癒させることが可能です。
テ切削器具で削ります。この段階ではまだ、痛みやしみるなどの症状は出ません。
痛み、しみるなどといった症状が出てきた場合、このステージになります。早めに受診してください。
歯髄まで虫歯が進行してしまった場合、歯の神経を抜く作業が必要となります。歯の神経を抜くことは、歯の寿命を下げることになるので、これより早い段階での、受診をおすすめします。
抜歯するしか、治療方法がありません。
二次カリエスとは、治療した歯が虫歯になってしまうことを言います。
虫歯の治療後ですが、銀歯は隙間ができやすいため注意が必要です。
定期的に検診に行かないと、二次カリエス(治療した歯が虫歯になる)になります。
銀歯を取ると、侵食が広がっていました。
切削器具で、除去します。
切削し終わり、ある程度まで削りました。
レジンを充填します。
治療完了です。
むし歯が神経まで進行してしまった場合、神経の複数回必要です。
神経だけ抜いて診療が終了になるのではなく、土台を立てて、かぶせものをして、終了です。
ジルコニアは、金属を使用していないので、メタルフリーの治療が可能です。また、透明度や、変色しにくいので、審美性にも優れています。
強度に関しては、メタルボンドのほうがやや高いです。
メタルボンドは、金属をベースに外側にセラミックを焼き付けたものになります。
耐久がよく、歯垢がつきにくいので、長期間使用できます。
金属アレルギーの方は、ご使用できない可能性がございます。見え方によっては、内側の金属が見えてしまう可能性がございます。
保険診療 | 自由診療 | |
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安さ | 3割負担なので安価 | 保険に比べて高価 |
材料 | 限りがある | 限りがない |
治療法 | 限りがある | 限りがない |
精密さ | 限りがある | 限りがない |
審美性 | 色や透明性など調整しにくい | 色や透明性など調整できやすい |
当院では極力削らない治療を心掛けています。
MI治療とは【Minimal Intervention】の略で最小限の侵襲のことです。
10倍のルーペで虫歯を染めて再石灰化が望めないところだけを除去していきます。
初期虫歯では高濃度のフッ素塗布やMIペーストを使用して再石灰化のお手伝いをしています。(3か月後の来院が必要です。)。
小児であればシーラントを溝に入れたり、虫歯が神経に近い場合、いきなり神経の処置をせずに神経の再生を促すための薬(MTAセメント)を入れてしばらく様子をみます。
※ただし痛みが出やすいため、痛みが出た場合は神経の処置が必要となります。
「歯科の治療が怖い」「麻酔時のチクッとする痛みが苦手」と思う方はたくさんいます。ストレスのかからない麻酔法を行っています。
チクッとした痛みの軽減のために、当院が心がけていることは、「表面麻酔を塗る」「細い針(33G 0.2mm)」を使用すること、そして、注入時の痛みの軽減のために、自動麻酔器を使用することです。
下の奥歯を治療するときには、なかなか麻酔が効きにくい場合もあります。そのときは下顎孔伝達麻酔も行っています。